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2006年12月 Archives

2006年12月10日

プリンスエドワード島とカナダ東部紀行

-「赤毛のアン」の故郷を訪ねて-

更新日時:2006年9月15日
文・写真:田上二和(責任者)
Text / Photo by Kazumasa Tagami

名作「赤毛のアン」(Anne of Green Gables、L.M.Montgomery著)の日本語翻訳の初版が村岡花子により世に出された年に生まれた妻の永年の夢であった島、物語の舞台となった島、プリンスエドワード島(カナダ)への車での旅行を敢行。以下はニューヨークから4泊5日、全行程2100マイル(3400キロ)に及ぶ紀行文です。

猛暑のマンハッタンを脱出して東部カナダへ旅の1日目はインターステート95線をひたすら北上、途中コネティカット州、マサチューセッツ州、ニューハンプシャー州、メイン州を縦断して、夕刻にカナダ国境の街Houltonに到着。そこには米国側の出国、税関手続きは無く、カナダの入国手続きは車に乗ったままフランス語訛りの英語を喋る係官にパスポートを提示し、危険物等を持っていない事を口頭で申告するのみで終了。入国カードは必要なし。

カナダに入国後はカナダの観光資料の入手と1日目の宿を手配すべく近くのビジターセンターを訪ねる。時間も午後7時過ぎで(米国東部時間より1時間進んでおり日本との時差12時間)訪問者も少ないが、係員が親切に相談にのってくれ、100キロ東(カナダはキロ表示)に位置するニューブランズック州の州都であるフレデリクトンにホテルを予約。

カナダに入ると景色も変わり、アメリカ側の単なる田舎のそれとは異なり、緑の草原と湖のような川とのコントラストも絶妙で、車も少なく、快適なドライブが続く。ホテル到着は午後9時頃となったが流石に北米大陸最東部の7月中旬での日没にはもう少し余裕があり車での旅行は夏に限る。1日目の走行距離は700マイル。所要時間は約14時間。

2日目も絶好のドライブ日和。ホテルを早朝に出発し、350キロ先の今日の目的地であるプリンスエドワード島で最も大きい街、シャーロットタウンを目指す。昨日同様にまるでテストコースのような高速道路をひたすら東へ向かい、3時間’後にニューブランズイック州に別れを告げ、いよいよ「アンの島」プリンスエドワード島へ繋がるConfederation Bridgeを渡る。これは何と全長8マイル(13キロ)にも及ぶ美しい橋だが、比較的高い柵で囲まれており普通乗用車では完璧には景色を楽しめないのは残念。構想から10年を経て1997年5月開通したこの橋を利用して島に入る際は無料だが、島を出る時には40カナダドル徴収されるので片道10分以上のドライブをしっかり楽しもう。

赤土に覆われたアンの故郷を30分程、地道をドライブするとプリンスエドワード島観光の拠点となるシャーロットタウンに到着。アンや著者であるモンゴメリに関連したスポットを巡るツアーもここから出発する。島内で最も大きい街といっても、シャーロットタウンの人口はわずか約4万人程度。見どころは港よりのダウンタウンに集中しており、早速徒歩で散策を開始するが、印象としては田舎の観光地化が進み、「赤毛のアン」のイメージとはかなり違った雰囲気で少しがっかりした。もっと残念だったのは気候。避暑地的な所を想像していたが、予想をはるかに超える暑さで、摂氏30度以上でニューヨークと殆ど変わらない。

この日の宿泊はいくつかある100年以上の歴史がある所謂、ヘリテージホテルの一つである
Hillhurst Innを前もって予約しており、到着後直ぐにチェックイン。このホテルは9部屋だけのB&Bでアン趣味の人には堪えられない雰囲気。建物だけでなく全てがアンティークなのは問題ないが、真夏の観光客の為に設置された窓用エアコンが不釣合いなだけでなく、ヘヤドライヤーと併用する度に電力量オーバーで停電するには閉口。ただ、近代的なホテルはPrince Edward Hotel(旧CPホテル・213室)だけで、折角の家族旅行にはぜひともB&B利用をお薦めする。
bandb.JPG

旅行の楽しみは食事だが、この島で味わいたいのがシーフード。なかでもロブスターとムール貝は是非ともトライしたい。又、地域限定、季節限定のマクドナルドのロブスターサンドもお薦めの一つ。

翌日は今回の旅行の最終目的地でもあり、「赤毛のアン」の舞台となった北海岸の町キャベンディッシュへ向かう。赤土に覆われ、牛が草をはむのどかな田舎道を約30分で目的地に到着。観光案内所で資料を貰いアンとモンゴメリーゆかりの地を散策。
「グリーンゲーブルス郵便局」「グリーンゲーブルス(赤毛のアンの家)」
「グリーンゲーブルス博物館」「モンゴメリの生家」
を一気に回ってアンの世界を満喫し、お腹がすいたら昼食には「モンゴメリの生家」から数百メートルにある「BLUE WINDS」がお薦め。モンゴメリの研究家としても著名な日本人夫婦が約20年前にオープンしたカフェで、可愛らしい自宅を改造し、ホームメードケーキや日替わりのデザート、とくに手製のプデイングは近所でも評判だ。
cafe1.jpg

最後にアンの養父となるマシューが孤児院から汽車で到着するアンを男の子と信じて出迎えたケンジントン駅舎跡を見て今回のアンゆかりの地を訪ねる旅は終了。当初は2泊の予定であったが、予定を繰り上げ夕刻には「アンの島」を離れ、昨日の午前中に移動した同じ道を西へ向かい夕暮れ時にフレデリクトンに到着。

4日目はケベックでの数時間の観光を経て、モントリオールを通過し、アメリカ国境近くに宿を取り、5日目はインターステート87号線を南下し途中ニューヨーク州最大のアウトレットモールであるウッドベリーコモンに立ち寄り夕刻ニューヨーク帰着。
       
以上が車による夏休み紀行ですが、米国東部地区在住の方以外にはやはり航空機の利用が便利かと思います。
ハリファックスにはニューヨーク(JFK,EWR)、トロント、モントリオール、オタワから、又、シャーロットタウンへはデトロイト(夏季限定)、トロント、モントリオールから夫々直行便が運航しています。
ハリファックスからプリンスエドワード島まで車で3時間、シャーロットタウンへの直行便利用の場合には僅か10分程度でダウンタウン到着ですが、いずれの場合も効率良く観光するには車(レンタカー)が必要となります。
尚、それぞれの町で日系旅行社による日本語サービス付きのパック旅行の手配も可能です。
詳細は当社営業担当者又は予約センターへ問い合わせ下さい。

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